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愛される店の理由 繁盛店ご紹介 頤和園

老舗中華が見事に再生・・・

老舗中華が見事に再生・・・

頤和園(いわえん)は、日本の高度経済成長と同調するように店舗数を伸ばし、百貨店を牙城に博多から札幌まで最大48店舗を構えた。中国料理がまだまだ珍しかった昭和20年代に、先々代が大阪で創業。東京駅大丸での開店が、東京では最初と伺った。かの陳健民氏が、来日して最初に下宿したのが頤和園先々代の大阪本宅とも伺った。昭和も大いに昔のこととなったが、さまざまな逸話があるのがこの頤和園。この老舗を、平成12年に継承したのが、三代目社長渡辺泰男氏。
継承後の約10年間、社長の仕事は閉店につぐ閉店の作業。「会社を清算することも一時は決意しました。だから閉店は誰よりも達者、閉店のノウハウ教えたい。」と渡辺氏は笑いながら語る。彼のキャリアは大手百貨店外商部門から始まるが、その陽気な話しぶりの裏側には、日々、苦渋の連続があったに違いない。
現在の頤和園は5店舗である。溜池本店70坪、霞ヶ関店100坪、博多駅前店170坪、天神店40坪。東京京橋80坪、どの店も大繁盛で、中国料理業界、飲食店業界に留まらない有名店である。

庶民派中国料理店として、
そのビジネスモデルの典型・・・

頤和園再生のプロセスその1は「古色蒼然」だった料理を一新させたこと。それは20年ほど前、大皿で提供する卓料理から、個人・グループ向けのカジュアルな料理に変えることから始められた。ランチでは料理を作り置くことを避け、坦々麺に顧客を誘導しながら、週代わりランチをオーダー毎に丁寧に調理した。伝統や古典も忘れずに「新たなニーズ」をとらえ、「庶民の、若者の、そして東京の中国料理の王道」が目標。その2は酒類を増やすこと、「夜はおおいに酒を飲ませたい。」であった。ジンやウォッカベースのカクテルまで提供する町場中華店の登場だった。異国情緒あふれるが、どこか懐かしい中華店、仲間うちでの宴会には最適だった。手軽な宴会とコストパーフォーマンスが差別化の軸となった。もっとも新しい京橋店(2017年開業)の際も、「新たな頤和園づくり」にとベテラン人材3名の新導入による本流の広東・香港菜を売りに加え、よりレベルが高い顧客満足の創造が店づくりの骨子だったが、背景には老舗再興への努力と研鑽がしっかり踏襲されていた。「地の味わいを残しながらもさわやかな味覚が求められる、東京という首都特有の洗練さ」が、頤和園新たに加わった。今後も新しい頤和園が登場していくことに期待をして・・・

繁盛店づくりのパートナー 頤和園

中央区京橋2-2-1 京橋エドグランサウス 6F 
TEL:03-3273-0202

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